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井上早織さん

この顔この人

井上早織さん

プロフィール:愛媛生まれ。2011年7月まで大阪市内在住。同年8月、長年住み慣れた大阪の地を離れ、農業を営むため夫婦で名張市に移住。名張市との縁は赤目自然塾に通ったこと。現在は夫の弘さんが経営する水耕栽培を手伝いながら、自らも来年新規就農を目指す。名張市民広報特派員

自然が教えてくれること

井上早織さん

小松菜を愛おしそうに見つめる井上さん。
「主人が本当に大切に、子供のように育てているんです」と話す。
水耕栽培は種から芽が出て大きくなるまで、土を使わずに育てるので、その成長をリアルに見ることができる。
「種から発芽してくる、かわいらしい小松菜の様子を見てると、私たちはその命をいただいて、生きてるんだなぁって実感します。また、大切に育てて、その思いも一緒に皆さんの元へお届けしたいと思うようになりました」
自然が相手のため、なかなか思うようにならないこともたくさんある。
「でも“育む”ことから、日々いろんなことを教えてもらってる気がします。生命はは手をかければかけるほど、ちゃんとそれに応えてくれるんですね。ただ、手をかけすぎてもよくないみたい(笑)。“ちょうといいあんばい”というのがあるみたいなんです」
アグリー農園では、虫が入らない工夫が随所になされ、できるだけ農薬を使用せずに栽培が行われている。また、雨水と井戸水を用いるこだわりようだ。
「水耕栽培といえば、LEDを使った屋内栽培工場をイメージされる方が多いですが、私たちが選択した栽培方法は、できるだけ自然に近い中で育てたいと思いました。水耕栽培の小松菜は、エグ味が少なく甘味があり食べやすいのでサラダ感覚で食べることができます。野菜が苦手なお子さんや、硬いのが苦手なお年寄りまで、いろんな人に美味しく食べてもらえるので、小松菜だけでなく、いろんな葉物野菜に兆戦していきたいです」と井上さん。
「元気に美味しく育つ環境というのは、気温や水温、湿度などの外的な管理も大切ですが、その場の“雰囲気”というのも、とても大切なように思います。元気で美味しい野菜をつくるには、それに携わる人の“想い”というのも大切なんじゃないかなって思います」
野菜を元気に育てるための環境作りの一環として、小松菜に音楽を聴かせているのだそう。
「最初は小松菜に聴かせたくて導入したんですが、今は作業してくださってる方の好きな曲をかけてもらうようにしています。作業している人が楽しいと、それが小松菜にも、そして、その小松菜を食べてくれる方にも伝わるように思います。まずは、とにかく安心安全で美味しい小松菜をつくること。それが原点です。小松菜を作るだけでなく、そこから拡がるいろんなご縁を大切にしながら、名張のいろんな豊かさを発掘して地域に貢献していきたいと思っています。“名張”という場所は、赤目自然塾に通うまでは、まったくご縁のない場所でした。最初はどんな土地柄なのか分からず、戸惑いもありましたが、出会う方出会う方、みんな親切で温かい方ばかりで、あっという間にたくさんの友達ができ、本当に名張に越してきてよかったと思います。ただ、大阪に比べ、こんなに寒いとは想定外で、去年の冬はひきこもりそうになりましたが、今では、この寒さも、季節感を感じる自然の豊かさと思えるようになりました」
井上さんは、「名張が大好き!」。
「特に、名張の景色が大好きです。自然に囲まれ、いたる所に川が流れ、この一年、季節ごとに、山の色や川の景色がかわる名張の四季を満喫しました。運転中、何度もきれいな景色に感動しつつ、間にポツポツと便利な24時間営業のスーパーや大型家電屋さんや病院、ホームセンターがあり、生活に必要なものがすぐ手に入るこの便利さも魅力。人もそんなに多くないので、駐車もレジもスムーズ。なんとなく同じ人に出会うことが多かったり、知り合いの知り合いと知り合う(笑)ということも多く、気がつけば、あっという間に友達の輪が拡がっていました。そこに生まれ育った人には当たり前のことかもしれませんが、都会から移住してきた私にとって、名張はいろんな豊かさを感じるパワースポットです」

小松菜発芽

豊かさって

「大阪での生活は、とっても便利でした。お金さえ払えば、いろんなサービスや物が買えました。これまでは、その“便利な豊かさ”をずっとキープしていきたいと思っていましたが、40才を過ぎた頃から、私にとっての“豊かさ”って何だろうって思うようになりました。価値観って、経験や年齢によって変わっていくものなんですね。年齢とともに、物の豊かさから心の豊かさを求めるようになっていきました。生活は食べていければそれでいい。それよりも、気の合う仲間と一緒に、やり甲斐のある何かを作り上げていく“生き甲斐”をもつことが、年齢を重ねるごとに大切に思えてきました」
井上さんは、赤目自然塾で米作りを学び、大阪の仲間と共に「自然と共に豊かに生きる会」を立ち上げた。そこで米作りをしたり、日本蜜蜂を飼育するなど、都会の人々が、自然と親しむ機会をつくる活動をしている。



小松菜

農業と福祉
水の音、濃い酸素、温かく優しい光…水耕栽培のハウスの中に入ると、とても心地が良い。
農業は自然相手なので、ときには厳しい環境の中、作業しなければならないこともあるが、水耕栽培の場合、比較的恵まれた環境の中で作業できるとのこと。
「それに、単調な繰り返し作業が多いため、障がい者の自立支援の場としてとても適していると思います。高齢者でもできる作業が多いので、心身のリハビリの場としても適していると思います。そういったことから、今後はライフワークとして園芸福祉に力を入れていきたいですね」と井上さんは話す。
「よく障がい者の方が、体験実習にいらっしゃるのですが、こちらが教えるというより、私達のほうが、彼(彼女)らから教えてらうことが多いです。農業を通していろんな人たちと支え支えられながら、みんなで素敵な農園を築いていきたいです」


農場での一コマ

目指せ、明るい農村!
最近農園近くの大きな古民家に引越しをした井上さんご夫妻。そこで、いろいろな人との交流を深めていきたいと考えているそうだ。
「自然が豊かな場所では、農業後継者が減り若者が減少しているといいます。名張でも、大きな古民家に一人で暮らしている、高齢の方がたくさんいらっしゃいます。
せっかくの豊かな場所も、若者がいないと管理が大変。この地にお世話になっている恩返しは、活気ある村づくりだと考えています。そのためにも、名張の良さを都会の若い人たちにアピールして、どんどん若いエネルギーを呼び戻したいと思っています」
赤ちゃんからお年寄りまで、いろんな人たちが集う村づくりをしていきたい、と井上さんは話す。
「農業は、本来大家族で営むべきなんだなぁって、携わって実感しました。おじいちゃん、おばあちゃん、若夫婦、子供・・・。それぞれができることを担い、誰かの役に立っていると感じることは、年齢や障がいに関係なく、それぞれの“生き甲斐”として、とても大切なことだと思います。農業はまさしくそれが可能な、すばらしい営みだと思います」

「いろんな個性を大切にしながら、一人はみんなのために、みんなは一人のために、支え合いながら、大家族のような関係を築いていきたいです。そして、自分たちのつくる自然の恵みを、美味しいって食べてくれる嬉しさを、みんなで分かち合あい、それぞれの生き甲斐になるような楽しい“アグリー村”をつくっていけたらいいなぁって思います」

アグリー農園(株式会社アグリー)

  • 所在地:〒518-0601 三重県名張市南古山2077番地
  • TEL:0595-48-6848
  • URL:http://agree-nouen.com/






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